不整脈の「脈」とは、「脈拍」の事です。
脈拍とは、心臓が収縮と拡張を繰り返す『ドックン、ドックン』という拍動のことです。
不整脈とは、この拍動の速さやリズムに乱れが生じた状態をいいます。
緊張したり階段を上がったりした時に拍動が速くなるのも不整脈の一種です。
不整脈は、心配のいらないものから命にかかわるものまで様々です。
不整脈が、突然死につながったり、脳梗塞を引き起こしたりすることもあります。
不整脈が、死を招くことも決して珍しくはないのです。
心臓などに病気がある人は、命にかかわる危険なタイプの不整脈を起こしやすくなります。
そのため、不整脈の症状とタイプによっては、治療が必要になります。
不整脈が起こる仕組みは、心臓の動きに関係しています。
心臓の内部は4つの部屋に分かれていて、自ら発している「電気信号」によって動いています。
右心房にある「洞結節(どうけつせつ)」から電気信号が発せられ、心房に伝わります。
すると心房が収縮して、血液が心室に送られます。
その後、電気信号は房室結節を経て、心室に伝わり、今度は心室が収縮して、血液が全身や肺に送られるのです。
このような心臓が収縮と拡張を繰り返す「刺激伝導系」と呼ばれる仕組みによって、電気信号が一定のリズムで発生し、心臓の各部位に正しく伝われば正常な拍動が生じます。
拍動が速くなったり、遅くなったり、リズムが乱れたりする不整脈が起こるのは、電気信号の伝わり方の異常が原因です。
不整脈は、「心筋梗塞」「狭心症」「心不全」「心肥大」などの心臓の病気や、「バセドウ病」などの甲状腺の病気があると起こりやすくなりますが、不整脈のほとんどは病気が原因ではなく、睡眠不足や過剰なストレス、コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲料のとりすぎ、過度の飲酒・喫煙といった生活習慣によっての、自律神経のバランスが崩れて起こります。
自律神経の乱れによる不整脈は、ほとんどの場合、心配のいらない不整脈です。
しかし、心臓の病気があると、命にかかわる危険なタイプの不整脈を起こしやすいくなるため、日頃から心臓病があるかないかを確かめておきましょう。
もし、心臓の病気があれば、危険な不整脈を起こすことを防ぐためにも、治療に取り組むことが大切です。
不整脈には、健康な人の拍動(大人の場合で1分間に60?100回程度)よりも速くなるタイプと、遅くなるタイプがあります。
速くなるタイプを「頻脈性不整脈」といい、遅くなるタイプを「除脈性不整脈」といいます。
拍動が通常より遅くなる「除脈性不整脈」は、心臓から送り出される血液の量が少なくなるため、少しでも体を動かしただけでも、息切れやだるさなどの症状が現れます。
この状態が酷くなると失神やめまいを起こすこともあります。
また、高齢者の場合は「何となく元気がない」などという形で症状が現れることもあります。
除脈性不整脈は、通常、失神した場合に転倒などの事故を起こさなければ命にかかわるような不整脈ではありません。
拍動が通常より速くなる「頻脈性不整脈」は、脈拍数が多いほど危険性が高くなります。
頻脈性不整脈は、じっとしていても発作的に「動悸」を感じ、酷くなると胸苦しさを伴ったり、失神したりすることもあります。
頻脈性不整脈は、1分間の脈拍数が約150?200回を「頻拍」、約300回を「粗動」、約400?500回を「細動」というタイプにわけられます。
細動は、心房または心室がけいれん状態になり、命にかかわることもあります。
、発作が長く続くと、心房内での血流がうっ滞して血栓ができやすくなります。
この血栓が血流に乗り脳の血管に届くと、脳の血管が詰まり「脳梗塞」を起こす場合があります。
特に危険なのは「心室細動」で、心室細動は、心室がけいれんして収縮できなくなり、心臓から血液が送られなって「突然死」になる危険性があります。
反対に頻脈性不整脈で心配がいらないものは、健康な人にも良くみられる、脈が少しだけ速くなり、脈が飛ぶ感じがする「期外収縮」です。
不整脈を治療するために、「ペースメーカー」を入れると血栓ができやすくなるというのは本当なのでしょうか?
ペースメーカーを植え込んだ患者さんに対して、「ワルファリンカリウム」という血液を固まりにくくするための「抗血栓薬」が使用されるように、血栓ができやすくなることがあるのが事実です。
ペースメーカーは本体とリードから成り立っています。
人工物である尾ぺースメーカーを植え込むと、リードの周りに血栓ができやすくなるのです。
ペースメーカーを植え込んだ人が、小脳に血栓ができ脳梗塞を起こしたということがありますが、その小脳の血栓は、ペースメーカーが原因で生じたものかどうかは定かではありません。
心房細動があって、心臓で血栓ができ、それが心臓から小脳に運ばれた可能性もあるので、一概にペースメーカーを植え込んだから血栓ができたとはいえません。